Twitterで箸の持ち方が話題だが、私は箸がうまく持てない。
いわゆる鉛筆持ちになってしまう。
これは生前同居していた祖母が
「お箸なんて大人になったら誰でもちゃんと持てるようになるの。子供にあれこれ言わないの」
という教育方針だったかららしい。
母は自分が箸の持ち方が下手で苦労したので娘にはちゃんと教えたかったけど
姑の言うことには逆らえず、結局箸の持ち方はおかしなまま大きくなった。
当然だが大人になったらちゃんと持てることなどなかった。
中3の時の担任の先生が、お弁当の時間に皆に言った。
「お前ら、箸がちゃんと持てないやつ多すぎるぞ。
今直さないと一生そのままだぞ。今しか直すチャンスないぞ」
確かにその通りだった。
だが、反抗期真っ只中の中学生が言うことを聞くわけがなかった。
もちろん私も聞かなかった。
幸い、箸が持てないからってお嫁に行けなくなることはなかったが
ダンナさんに時々
「ぴよさんって不思議な箸の持ち方するよね」と言われる。
何回も教えてもらったがどうやってもできない。
初対面の人や気を遣う人とはなるべく和食には行きたくない。
もちろん「君の箸の持ち方はおかしい。箸の持ち方直さない限り、金輪際会いたくない」などという人と付き合ってたら、こっちから願い下げだ。
だが、結婚が決まった後の義両親の会食が和食だったらどうだろう。
(ちなみに私は手元を必死に隠してやり過ごした)
結婚しなくとも、会社での取引先との食事で料亭に行ったらどうだろう。
障害があるとかで箸の持ち方どころじゃないよ!という子は他のこと最優先でいいと思う。
でも充分覚える方も教える方も余裕があるのに教えなかったら、一生苦労するのは子供の方だ。
そして苦労した子供は教えなかった親(私の場合は祖母だが)を恨むことになる。
さらに両親ともに正しい箸の持ち方を知らなかったら、その子供も覚えることはできない。
和食の文化が根絶されない限り、この負の連鎖は断ち切られることはない。
だが私はお寿司が好きなので、鉛筆持ちのまま回転寿司に行っている。
いい加減なんとかしたい37歳である。
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