0831 8月18日(水)




「24時間営業のマックなんていつできたのー?全然知らなかったー」
 凜は物珍しそうに店内を見渡す。時間は午前2時を回った頃だが、どうやら記憶のリセットは眠ると起こるらしい。まだ歳の逆行は起こっていない。
「でー、おじさん誰―?どうせお母さんに頼まれたんでしょー」
 舌っ足らずな口調で話すが、そういえば15年ほど前はこういう語調が流行っていたと思い出した。
「まぁ、頼まれた……のかな?」
「へぇー、あ、ベル番教えてよー。あれ、あたしベルどこやったっけー」
 外見とのギャップに周囲の視線が痛い。
「俺は東一哉と言ってね……」
「ひがしかずや?」
 凜が顔を上げた。
「あたしのお父さんとおんなじ名前だー」



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