六月の雨は
どこかいろづいて
ゆっくりと
かなしいほどに
ゆっくりと
多くの感情を
運びこんでくる
過ぎ行く街並
一昨日届いた
友人の
結婚式の招待状
青いボールペンで
らくがきなど
しながら
いつだったか
マリッジ・ブルーを
青色の種類だと
言った
人のことを思い出す
そういえば
あれは
誰だっただろう
六月の雨の
速度に合わせて
私は
来ないかもしれない
遠い未来を
思い描いて
少し
微笑う
紫陽花とともに