あの日の雪は
今も降り続いて
この世界の
すべての音を
たったひとりで
かくしている
こんな日
こんな夜は
さみしい、
さみしい
君をおもう夜
ひとり
うずくまる
風が吹き抜ける
寒くなった右隣
言いそびれた
言えなかったのは
ごめんね、
ごめんね
君をおもう夜
ストーブも
ココアも
慰めにもならない
このままじゃ
凍え死んでしまう から
なみだを流す
あたたかいなみだ
あたたかいなみだの海で
おぼれていると
君の思い出も
溶けてしまう
ほんのすこし
ほっ、
とした