TEXT / POEM

BACK TO ALL TEXTS ↗

あとの祭り

POEM / ARCHIVE

TEXT / 073

予兆はありました

風邪を引く時

咳き込むように

喉が痛く

なるように

予兆はありました

ただそれが

インフルエンザか

死に至る肺炎か

または

1日寝れば治る

喉風邪なのかは

分かりません

実は今でも

分かりません

私は人より

ほんの少し

頭を使う性分で

少し

頭の内側を

働かせすぎて

しまったようです

私の中に

私の頭を食べる虫が

割と前から

住んでいて

ちょっと最近

食べすぎてました

予兆はありました

そう言うと

あなたはきっと

眉を顰め

「早く告げて

 ほしかった」

そう嘆くのでしょう

「どうして

 風邪を引いたの?」

「言ってくれれば

 治したのに」

病人に言う人が

ありますか?

あなたは

やさしい人だから

悲しむ時間が

一秒でも

短くあって

ほしいのです

私を忘れて

私を忘れず

あなただけは

幸せで

いてください

今はそれだけを

祈ります