別に白くないブランコ

私はブランコが大好きだ。
「何、いきなり!?」とお思いの方も多いと思いますが
とにかく私はブランコが好きなんです。
話は一旦それますが
私は幼稚園から大学まで全部「国立でない公立(つまり市立か県立)」に通ってたことを
いい話のネタにしてたんです。
それが先日、衝撃の事実が母の口から伝えられました。
「あんた国立の附属幼稚園
 受けたけど落ちたんだよ」

自慢するわけではありませんが
私は小さい頃は非常に言語能力に長けた子でした。
逆に運動神経は切れまくってたので
歩くよりも先に、大人の会話に交ざれる子でした。
読むのも、喋るのも、聞いて理解するのも得意。
そこで同い年の友人のお母さんと、ウチの母が一緒に
「娘をいい幼稚園に行かせよう」計画が起こりました。
当時は今ほどお受験がブームではなかった時代。
簡単な実技と面接、あとは抽選という形だったそうです。
面接をつつがなく終わらせ、次は実技だ。
試験管の先生が子供を集め言いました。
「さぁ、みんな、お外で遊びましょう。
 でもブランコとすべり台は使っちゃいけません」
その言葉に散り散りに外に出る子供たち。
私はまっすぐに
ブランコに向かいました。

そうです。
言語理解力はあるけど
それ以上に
自己中な子供だったのです。

先生に言われたことより自分の意思優先。
アイラブ・ブランコ
アイウォント・ブランコ
ほかの子がブランコを避けて通るので貸しきり状態です。
ひゃっほい。
立ち漕ぎまでしちゃうもんねー。
その瞬間
私の人生が決まりました。

「人の話を聞けない子」と見なされました。
ち、違うの!本当はね!
「人の話を聞かない子」なの!
そんなこと今の今まで忘れてた
…ていうか聞いても思い出せません。
ちなみに一緒に受けた友達は受かりました。
なので子供心には
「私は普通の幼稚園なのに
 Kちゃんはいい幼稚園に行ってる。
 きっとお家がお金持ちなのか、すごく賢いんだな」
という思いだけが残されました。
そして数年後
小学校で上級生とブランコを取り合う子供に育ちました。
そして数十年後
公園のブランコを漕ぎすぎて落ちて後頭部を打つ大人に育ちました。
これだけは声を大にして言いたい。

アイラブ・ブランコ
アイウォント・ブランコ

ブランコで人生棒に振ったのかよ、私。

コメント

タイトルとURLをコピーしました