皆さん、これが何かお分かりでしょうか。
全高15cmくらいの黄色いリンゴの文鎮です。
いつの間にか我が家にあったこれを
私はてっきり母の知り合いか何かの
青森か長野のお土産だと思っていました。
さて、話は変わりますが
先日「おもひでぽろぽろ」のDVDを見ました。
私がこれを見たのがちょうど
小学校高学年くらいの頃で
大人の主人公と同じくらいの歳になったら
もう一度見ようと
ずっと決めていた映画でした。
で、「そろそろかなぁ」と借りてきた次第です。
さすが、よくできていて
子供のころは何とも思わなくても
今見れば思わずほろりと来てしまう
シーンがちりばめられていました。
一番グッと来たのは
お父さんに叩かれるシーン。
私も父には甘やかされて育って
叩かれたことは数えるほどしかありません。
それも皆
兄とトランプをしててズルをしたとか
母と座椅子を取り合ってケンカしたとか
一方的に私がわがままだった時だけです。
その時は泣いて
自分の部屋に閉じこもるしかできなかったのですが
かんしゃく持ちの父の前で
よくあれだけで済んだなぁと今となっては思います。
ということを母に話したら
母が
「あんたは泣いてて知らないだろうけど
いつも、あの後お父さんも後悔して落ち込んで
フォローが大変だったのよ」
とのこと。
特に発散できる趣味もない父は
とりあえず外に出て行ったそうです。
数時間後、帰ってきた父に
母が「どこに行ってたの?」と尋ねると
凹んだまま
「六甲山にドライブに行ってた…これ、ゆうに渡してくれ」
そして渡されたのが
これ
六甲山の土産物屋で買ってきたそうです。
なるほど土産っぽいわけだ!
って…違うだろ……!!!!
お詫び(って悪いのは私なんですが)に
物を買ってくる気持ちは分かるけど
普通ケーキとかぬいぐるみとか…!
ほら、家から歩いて5分のところに
おいしいケーキ屋さんあるじゃん!
結局、ずっとしょげてる私に
そんなもの渡す機会のなかった母は
リビングで使っていたそうです。
そんな父も歳を重ねるごとに
どんどん角が取れてきて
叩かれたことも忘れてたところにこの文鎮…。
父の感性が考えられる精一杯の
『かわいいもの』がこの文鎮だったのでしょう…。
皆さんもぜひ「おもひでぽろぽろ」を見て
家族と語り合ってみて下さい。
きっといろんな「おもひで」が
ぽろぽろ出てくると思います。
コメント
SECRET: 0
PASS: 9cddb6abbc261c0b4d9da0123a982d0d
いい日記ですね。
りんごの文鎮から始まって
こうしめるとはさすが。^^
私も、あの映画を初めて見た時には
意味わからない、おもしろくない。
と感じた印象がありますが
おっしゃるとおり、
歳を重ねるごとに人間の機微まで
とても繊細に描かれている佳作だと思います。
主人公の過去と現在がリンクしつつ
現在の主人公に自分を重ねる歳となり
ますます他人事ではない映画。
とてもお気に入りの一本です。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
言葉の肥えたそら姉に「いい日記」と言われるとうれしはずかしです。
私も最初見たときは「???」でした。
でも今見ると「いたいた!クラスにこんな子!」とか
淡い初恋エピソードとか
見事に5年生の心理を突いてますよね。
大人になった主人公の気持ちも伝わってきて
本当にいい映画だなぁと思いました。
家でゆっくりくつろいで見たい映画ですね。
SECRET: 0
PASS: 06b199489830a4b4fe52643f5beea42b
あの映画、私も好きです。
大学生の頃ですね。(ヤバイ、年ばれる!)
学校やめて、あてもなく小説書いてた頃です(う~涙ぽろぽろ。ホンマしみる~)
このエッセイ、すごくいいですね。ひびきゅうさんが、詩人だったこと思いだしました。実は、漫画家かなと・・・(殴)
私も苦節十年で、ようやく本出しました。
http://book.asahi.com/author/TKY200708070302.html
年バレるんであまり言いたくないんやけど。
これからも、がんばってくださいね。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
トトロとかと違って
ちょっと大人向けの映画ですよね。
それより本って!
出版おめでとうございます!!
顔写真もバッチリ拝見させていただきました。
母が宮沢賢治が好きで
祖父(母の父)が向こうの方に出征していたので
母向けに一冊注文させていただきました。
届くのが楽しみです。
私はどちらにも疎いのが残念ですが…。
でも読ませていただきますね。
感想も送らせていただきます。
そちらも頑張って下さい。
残暑厳しいのでお体には気をつけて。