初雪 自由詩 Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2020.01.072020.01.08 いつだってそう 君は私に 付け入る隙も与えてくれない 朝 門灯に座っていた雪兎 一晩中泣き明かした紅い瞳に 震える心を幾つでも いくつでも 押し込んで 止まらない 想いごと 擦り切れたコートの背中 飛び込んでやろうか いっそのこと 君の手が こんなに暖かくなければよかった そうすれば 凍えた手を温める吐息が 私の名を囁く唇が 冷たく抱き締めても 気にもならないはずなのに いつまでたっても消えない雪 赤い指でつかみながら 繰り返す 手探りで確かめる 癒されなかった傷 君がまだ 私の掌中にいることを
コメント